どうももりぞうです。
今回は、みんなのあこがれたホイールブランドの一つZIPPの303 firecrest disc ホイールを1年ほど使用したのでそのインプレです。
意外とZIPPの303 firecrest disc ホイールのインプレ記事が少なくて買うとき困ったので誰かの役に立つと良いなと思います。
今回は性能ごとに評価を付けてみるのではなく、シンプルにスペックの説明、良かった点、悪かった点の3点でインプレしようと思います。
文字大目になってしまっているのですが、最後まで読んできただけると嬉しいです。
ZIPP 303 firecrest disc ホイールのスペック
これは公式サイトにも書いてあることですが、一応スペックをおさらいしておきます。
重量 | 1,352g (F613g/R739g) |
リムハイト | 40mm |
リム最大幅/リム内幅 | 29.7mm/25mm |
リム形状 | フックレス |
最大空気圧 | 5bar/73psi |
使用可能タイヤ | 28~55mm チューブレス |
最大体重 | 115kg |
スポーク | sapim cx-ray or cx-sprint |
ニップル | Sapim Secure Lock |
ハブ | ZIPP ZR1ハブ |
マックススポークテンション | 100 +10/-5 Kgf |
価格 | 365,400(税込) (F:178,000/R:187,400) |
スペックの面で見ると着目するところは個人的には重量とスポークテンションあとは価格ですね。
重量はやっぱり40㎜ハイトのホイールで1352gは驚異的な軽さだと思います。
実測重量は画像の通りのリムテープ込みで1380gでした。リムテープなしで公称が1352gなのでまあおおむね公称通りかなと言ったところでしょうか。
スポークテンションはマックスで100Kgfなので結構緩めだと思います。
後述しますがフロントの反ディスク側やリアの反フリー側やだいぶヌルヌルになります。
価格はこのブログを書くために調べましたが僕が買った際は値上げ前だったので257,510円でしたが、今は10万アップの365,400円!だいぶ値上げしたなぁという印象です。
ZIPP 303 firecrest disc ホイールの良かった点
良かった点については、おおむね以下の通りになります。
それぞれについても少し深堀しようと思います。
・重量が軽い
・乗り心地が良い
・空力が良い気がする
・見た目がかっこいい
・剛性感がちょうど良い
・生涯保証がついている
メリット①重量が軽い
先述している通り40㎜ハイトのホイールにしては1352gと重量が軽いです。
何よりもリムが軽いらしいです。
bikerumorの記事によるとZIPP 303 のリム重量は355gらしいのでリムハイトから考えると想像できないほど軽量です。
同じようなリムハイトのenve ses3.4のリム重量が370gであることを考えるとその軽量さが際立って見えます。
リム重量が軽いと漕ぎ出しの軽さに繋がることや常に出力をかける必要のある登りでも楽にホールを回転させることが出来ますといったメリットがあります。(慣性モーメント的に)
個人的な意見ですが軽いことは正義ですが、リム重量が軽いことはもっと正義なのです。
実際に走ってみると体感ベースにはなりますが登りはかなり軽快に登ることが出来る感覚があるのですごくオールマイティな感じです。
メリット②乗り心地が良い
僕は、転がり抵抗と空力性能、耐パンク性能の高さからContinental GP5000S TRを愛用しているのですが、Continentalのタイヤは結構乗り心地が固めと評判です。
そんなGP5000S TRのタイヤですが、ZIPP 303 firecrest discに取付けて走るとあれもしかしてパンクしてる?と思うくらいタイヤの跳ねを感じずに走ることが出来ます。
正直言って、フックレスリムだからなのかリム内幅が広いので空気圧を下げられるからなのか自分では定かではないのですが、それらすべてを兼ね備えたホイールだからこそ感じることが出来る感覚なんだと思います。
メリット③空力が良い気がする
ある程度のリムハイトがあるホイールだと避けては通れない項目それが空力性能です。
ただ風洞実験をしているわけではないのですべてが主観で語らざるを得ない項目です。
前置きしたところで肝心の空力性能についてですが、303 firecrest disc ホイールはzippが提唱していた105%のルールを満たせるホイールにはなっていないので通常で考えると空力性能はこのルールを満たせているホイールよりは悪くなるはずです。
ですが25Cタイヤを付けたScribe aero wide+ホイールよりも平坦でのスピードの伸びや下りでのスピードの伸びは良い気がします。
それぞれつけているタイヤはGP5000シリーズなので転がり抵抗にもそんな差は出ないと思うので、純粋な空力性能の差と言って良い気がします。
ディンプル加工の効果なのかは分かりませんが一般論では測れない性能があるのかもしれません。
メリット④見た目がかっこいい
言うまでもないことかもしれませんが303 firecrest disc ホイールは見た目がかっこいいです。
サイクリストなら一度はあこがれたことはあるであろうZIPPの303です。
所有欲求も満たされますし、ZIPPの象徴と言えるティンプル加工もあります。
この見た目だけで最高と言えるでしょう。
メリット⑤剛性感がちょうど良い
これは個人的な感覚なので何とも言えないですが僕にとってはちょうどいい剛性感でした。
硬すぎて踏み切れないって感覚があるわけでもないですし緩すぎてぐにゃぐにゃという感じもない絶妙な剛性感でした。
言葉の表現が難しいのですが、特にダンシングした時のちょうどいい感じが僕は好きでした。
メリット⑥生涯保証がついている
知ってる人はかなり多いと思いますが、ZIPP 303 firecrest discには生涯保証がついています。
これはよくあるレースで使用したりしたら対象外になると言ったものではなく、ロードレース中に破損しても適用されますし、壊れやすいシクロクロスのレースで使用しても適用されます。
これは日本の代理店のMany’s にも確認したので間違いないです。
ただ唯一適用されないのが、輪行や車での移動時などのライド中ではない場合の破損です。つまり、ZIPP 303 firecrest discは所有してから最も気を付けないといけないのがライド中以外になるという稀有なホイールです。
僕がZIPP 303 firecrest discの購入を決定を決めた大きな理由はこの生涯保証がついていたことです。
ZIPP 303 firecrest disc ホイールの悪かった点
悪かった点については、おおむね以下の通りになります。
それぞれについても少し深堀しようと思います。
・チューブレスタイヤしか使えない
・スポークテンションが結構低い
・ロゴがステッカー
デメリット①チューブレスタイヤしか使えない
フックレスリムなので当然なのですが、チューブレスタイヤしか使うことが出来ません。
実際にチューブレスタイヤしか使えないとなると運用がだいぶめんどくさいです。
まず好きにタイヤを交換できませんし、シーラントが乾くことも気にしないといけません。
一番きついなと思ったのがオフシーズンなどでタイヤをそのまま付けた状態で放置していたら、
空気が抜けてタイヤが歪んでしまったことです。
こうなると乗らないときでも歪まないように空気が入っている状態を維持しなくてはならずかなりめんどくさかったです。
デメリット②スポークテンションが結構低い
これはリム形状がシンメトリーで2クロス仕様のディスクブレーキホイールだとすべてのホイールがある種直面している点だと思うのですが、フロントだと反ロータ側、リアだとハンフリー側のスポークテンションがめちゃくちゃ低いです。
良くある手でにぎにぎして確かめる奴をやると少し不安になる低さです。
僕が持っているスポークテンションメーターで購入時確かめたらマックスのテンションの半分程度の50Kgf程度のテンションしかかけられていませんでした。
テンション構造で出来ているホイールはテンションが掛かっていれば理論上は動きには問題はありません。
あくまでもぼく個人の意見になりますが、高い出力で踏んだ時にスポークテンションが低ければその分だけテンションが掛からなくなる状態になりやすいと思います。
スポークが緩んでしまった時に、テンションが全くかかっていない状態になりやすいということも意味していると僕は考えています。
デメリット③ロゴがステッカー
ZIPP 303 firecrest discはロゴが画像からも分かるようにステッカーです。
約36万のホイールなのにもかかわらずです。しかも結構もろいのか割とすぐに剝がれそうになります。
一応補修パーツとしてステッカーも販売しているのではがれてしまっても何とかはなるのですが、36万のホイールがそれはどうなの?と思う自分がいます。
しかもロゴのステッカーが自慢のティンプル加工に被っているのも結構マイナスです。
総評
エアロの第一人者であるZIPPが心機一転大幅なモデルチェンジを行ったZIPP 303 firecrest discの個人的な総評です。
歴史あるブランドが作っているだけあってバランスも性能も高いホイールだと思います。
ただ今現在36万払って買う価値のあるホイールかと言われると残念ながらそこまでの価値はないと言わざるを得ません。
正直そこまで出すならCADEX 50 ULTRA DISC TUBELESSを買った方が良いと思います。
結論:性能は高いが36万ほどの価値はないホイール